危険物の性質 |
≫可燃性の固体である |
≫比重が1より大きい |
≫水に溶けない固体である |
≫還元性物質で、酸化されやすく燃えやすい、酸化剤と接触・混合すると爆発する物質 |
≫燃焼することで誘導ガスを発生する物質がある |
≫空気中の湿気により自然発火する物質がある |
≫粉状のものは粉塵爆発をおこす危険性が高い |
危険物の貯蔵取扱 |
≫酸化剤との接触、混合を避ける |
≫加熱、炎、高温体、衝撃、摩擦を避けて貯蔵する |
≫容器は密栓して冷暗所に貯蔵する |
≫水、または酸との接触を避ける |
≫引火性固体はみだりに蒸気を発生させないように貯蔵する |
危険物の品名 | 危険物の物質 | 化学式 | 形状 | 危険物の性状・危険性 | 貯蔵・取扱 |
硫化リン | 三硫化四リン | 黄色の結晶 | ・熱水と反応して分解し、有毒で可燃性の硫化水素を発生する。 ・燃焼すると二酸化硫黄と有毒で腐食性のある十酸化四リンを生じる。 ・摩擦熱や炎によって、発火の危険性がある、約100℃で自然発火する。 ・酸化剤や金属粉との混合により、自然発火の危険性がある。 | ・高温体、加熱、炎との接触を避ける。 ・火気、衝撃、摩擦を避ける。 ・水分、酸化剤との接触、混合を避ける。 ・金属粉との接触を避ける。 ・容器は密栓して通風および換気のよい冷暗所に貯蔵する。 | |
五硫化二リン | P2S5 | 淡黄色の結晶 | ・水と反応して分解し、有毒で可燃性の硫化水素を発生する。 ・燃焼すると、二酸化硫黄と十酸化四リンを生じる。 ・酸化剤や金属粉との混合により、自然発火の危険性がある。 | ・高温体、加熱、炎との接触を避ける。 ・火気、衝撃、摩擦を避ける。 ・水分、酸化剤との接触、混合を避ける。 ・金属粉との接触を避ける。 ・容器は密栓して通風および換気のよい冷暗所に貯蔵する。 | |
七硫化四リン | P4S7 | 淡黄色の結晶 | ・水と反応して分解し、有毒で可燃性の硫化水素を発生する。 ・燃焼すると、二酸化硫黄と十酸化四リンを生じる。 ・酸化剤や金属粉との混合により自然発火の危険性がある。 | ・高温体、加熱、炎との接触を避ける。 ・火気、衝撃、摩擦を避ける。 ・水分、酸化剤との接触、混合を避ける。 ・金属粉との接触を避ける。 ・容器は密栓して通風および換気のよい冷暗所に貯蔵する。 | |
赤リン | 赤リン | P | 赤褐色の粉末 | ・約260℃で発火して燃焼すると、有毒で腐食性のある十酸化四リンになる。 ・黄リンを含んだ不良品は、自然発火の危険性がある。 ・塩素酸塩(炭素酸カリウムなど)などの酸化剤と混合すると、摩擦、衝撃などにより発火の危険性がある。 ・粉塵爆発の危険性がある。 | ・酸化剤との混合を避ける。塩素酸カリウムなどの塩素酸塩との混合は要注意。 ・容器は密栓して冷暗所に貯蔵する。 |
硫黄 | 硫黄 | S | 無味・無臭の黄色の固体 | ・水にはとけないが、二硫化炭素にはとける。 ・約360℃で発火して燃焼すると、燃焼すると有毒な二酸化硫黄を発生する。 ・高温では多くの金属元素や非金属元素と反応する。 ・電気の不良導体で静電気を蓄積しやすく、粉末状の硫黄は空気中に飛散すると粉塵爆発を起こすことがある。 ・酸化剤と混合すると、加熱、衝撃、摩擦などにより発火する。 | ・硫黄は電気の不良導体で静電気を蓄積しやすく、粉末状の硫黄は空気中に飛散すると粉塵爆発を起こすことがあるため、粉末状の硫黄は二層以上のクラフト紙袋または麻袋に収納し、塊状の硫黄は麻袋やわら袋に収納する。 ・火気、衝撃、摩擦を避け、静電気を蓄積させない貯蔵をする。 ・酸化剤との接触、混合を避ける。 |
鉄粉、金属粉(アルミニウム粉・亜鉛粉) | 鉄粉 | Fe | 灰白色の金属結晶 | ・両性元素で酸やアルカリと反応して水素を発生する。 ・加熱、打撃、火との接触により発火の危険性があり、油分が染みた切削屑などは自然発火の危険性がある。 ・空気中に飛散すると粉塵爆発の危険性がある。 ・酸化剤と混合すると、加熱、衝撃により爆発の危険性がある。 | ・酸類との接触を避ける。 ・2層以上のクラフト紙袋に貯蔵できる。 |
アルミニウム粉 | Al | 銀白色の粉末 | ・塩酸・硫酸などの酸、水酸化ナトリウムなどのアルカリと反応して反応して水素を発生する。 ・空気中の水分やハロゲン元素と反応して自然発火の危険性がある。 ・着火が容易で、すぐに激しく燃焼する。 ・酸化剤と混合すると、加熱、衝撃などにより発火の危険性がある。 ・空気中に飛散すると、粉塵爆発の危険性がある。 | ・水分およびハロゲン元素との接触を避ける。 ・酸化剤との混合を避ける。 ・酸、アルカリとの接触を避ける。 | |
亜鉛粉 | Zn | 灰青色の粉末 | ・高温の水蒸気と反応して水素を発生する。 ・塩酸・硫酸などの酸、水酸化ナトリウムなどのアルカリと反応して反応して水素を発生する。 ・空気中の水分やハロゲン元素と反応して自然発火の危険性がある。 ・着火が容易で、すぐに激しく燃焼する。 ・酸化剤と混合すると、加熱、衝撃などにより発火の危険性がある。 ・空気中に飛散すると、粉塵爆発の危険性がある。 | ・貯蔵・取扱はアルミニウム粉(Al)と同様。 ・水分およびハロゲン化物との接触を避ける。 ・酸化剤との混合を避ける。 ・酸、アルカリとの接触を避ける。 | |
マグネシウム | マグネシウム | Mg | 銀白色の金属結晶 | ・熱水や希酸に溶けて、水素を発生する。 ・白光を放って激しく燃焼し酸化マグネシウムになる。 ・空気中の湿気を吸収して発熱し、自然発火する。粉末やフレーク状のものは、表面積が大きくなるため、更に発火の危険性が高くなる。 ・ハロゲン化物と反応する。 ・高温では窒素とも反応する。 ・酸化剤と混合すると衝撃などで発火する危険性がある。 | ・自然発火の危険性があるため水分や酸との接触を避ける。 ・ハロゲン化物との接触を避ける。 |
引火性固体 | 固形アルコール | − | 乳白色のゲル状物質 | ・エタノールまたはエタノールを凝固剤で固めた混合物であり、携帯用の固形燃料に用いられる。 ・40℃未満の常温(20℃)でも可燃性蒸気を発生する。 | ・炎、火花との接触、接近を避ける。 ・容器は密栓して換気のよい冷暗所に貯蔵する。 |
ゴムのり | − | のり状の固体 | ・常温(20℃)以下(引火点が10℃以下)で可燃性蒸気を発生する。 ・蒸気を吸入すると、頭痛やめまい、貧血を起こすことがある。 | ・基本的な貯蔵・取扱は固形アルコールと同様。 ・直射日光を避ける。 | |
ラッカーパテ | − | ペースト状の固体 | ・常温(20℃)以下で可燃性蒸気を発生する。 ・燃えやすい個体で、蒸気が滞留すると爆発することがある。 ・蒸気を吸入すると有機溶剤中毒を起こす。 | ・直射日光を避ける。 ・蒸気を滞留させない。 ・その他は固形アルコールと同じ。 |
品名 | 危険物 | 比重 | 融点(℃) | 引火点(℃) | 発火点(℃) | 沸点(℃) | その他の性質 |
硫化リン | 三硫化四リン | 2.03 | 172.5℃ | - | 100℃ | 407℃ | ・水に溶けないが、二硫化炭素、ベンゼンには溶ける。 |
五硫化二リン | 2.09 | 290.2℃ | - | 290℃ | 514℃ | ・二硫化炭素に溶ける。 | |
七硫化四リン | 2.19 | 310℃ | - | - | 523℃ | ・二硫化炭素に溶ける。 | |
赤リン | 赤リン | 2.1〜2.3 | - | - | 260℃ | - | ・無臭・無毒で赤褐色の粉末。 ・黄リンに比べて安定している。 |
硫黄 | 硫黄 | 約2 | 115℃ | - | - | 445℃ | ・無味無臭の物質で水には溶けないが、二硫化炭素に溶ける。 |
鉄粉 | 鉄粉 | 7.9 | 1535℃ | - | - | 2750℃ | ・水・アルカリに溶けないが酸に溶けて水素を発生する。 |
金属粉 | アルミニウム粉 | 2.7 | 660℃ | - | - | 2500℃ | ・水に溶けない ・燃焼すると酸化アルミニウムを発生する。 |
金属粉 | 亜鉛粉 | 7.1 | 419.5℃ | - | - | 907℃ | ・高温に熱すると白光を放って燃焼する。 ・燃焼すると酸化亜鉛を発生する。 |
マグネシウム | マグネシウム | 1.7 | 650℃ | - | - | 1105℃ | ・銀白色の軽金属で、熱水や希酸に溶けて水素を発生する。 |
引火性固体 | 固形アルコール | 0.8 | - | 40℃未満 | - | - | ・メタノール・エタノールを凝固剤で固めた混合物 ・固形燃料として用いられる。 |
ゴムのり | - | - | 40℃未満 | - | - | ・常温(20℃)でも可燃性蒸気を発生する。 ・生ゴムをベンジン、ベンゼンなどの溶剤で溶かして作られる接着剤。 | |
ラッカーパテ | 1.40 | - | 約10℃ | 約480℃ | - | ・ニトロセルロース、トルエンなどから作られるペースト状の固体。 ・ラッカー系の下地修正塗料に用いられる。 |
危険物の性質 |
≫空気や水と接触すると、発火の危険性がある |
≫禁水性物質は空気中の水分と反応して自然発火することがある。 |
≫多くは可燃性の固体または液体であるが、不燃性のものがある。 |
≫ほとんどの第三類の物質が、自然発火性及び禁水性の両方を有している。 |
≫黄リンは自然発火性のみ有し、リチウムは禁水性のみを有している。 |
≫禁水性物質は、水と反応して発熱し、可燃性ガスを発生する。 |
≫多くは還元性を有し、酸化剤と接触、混合すると発火の危険性がある。 |
危険物の貯蔵取扱 |
≫禁水性物質は水との接触を避けて貯蔵する。 |
≫自然発火性物質は空気や炎、火花、高温体との接触や加熱を避けて貯蔵する。 |
≫還元性を有するものは、酸化剤との混合、接触を避けて貯蔵する。 |
≫容器は密封して冷暗所に貯蔵する。 |
≫第三類の物質には空気や水と接触しなよう保護液中に保存する物質がある。 |
≫窒素などの不活性ガスを封入して保存するものがある。 |
≫黄リンと禁水性物質は同一の場所に貯蔵しない。 |
危険物の品名 | 危険物の物質 | 化学式 | 形状 | 危険物の性状・危険性 | 貯蔵・取扱 |
カリウム | カリウム | 銀白色のやわらかい金属 | ・銀白色の金属物質であるが比重は1より小さい。 ・強い還元性を有し、酸化されやすい物質である ・水と激しく反応して水素を発生する、空気中の水分やアルコールと反応して水素を発生する。 ・加熱すると紫色の炎を出して燃焼する。 ・腐食性があり触れると皮膚をおかす。 | ・水または空気との接触を避け、乾燥した場所に貯蔵する。 ・ハロゲン元素、酸類との接触を避ける。 ・貯蔵する場所の床面を地盤より高くする。 ・灯油などの保護液中に小分けして貯蔵し、保護液の量に注意する。 ・皮膚に触れないように注意する | |
ナトリウム | Na | 銀白色のやわらかい金属 | ・水と激しく反応して発熱し、水素を発生して発火、爆発の危険性がある。 ・長時間空気に触れると自然発火の危険性がある。 ・ハロゲン元素と激しく反応して発火する。 ・腐食性があり、触れると皮膚を侵す | ・水または空気との接触を避け、乾燥した場所に貯蔵する。 ・ハロゲン元素、酸類との接触を避ける。 ・貯蔵する場所の床面を地盤より高くする。 ・灯油などの保護液中に小分けして貯蔵し、保護液の量に注意する | |
アルキルアルミニウム | トリエチルアルミニウム | (C2H5)3Al | 無色の液体 | ・空気に触れると酸化反応を起こし、白煙を生じて自然発火する。 ・水やアルコールと激しく反応して可燃性のエタンを発生する。 ・発火すると、物質自体が飛散する。 ・二酸化炭素、ハロゲン化物と激しく反応する。 ・燃焼時に発生する白煙を多量に吸入すると灰や気管に支障がおこる。 ・皮膚に触れるとやけどする | ・窒素などの不活性ガスを封入して貯蔵し、空気や水と絶対に接触させない。 ・ハロゲン元素、酸化剤、火気、高温体との接触を避ける。 ・容器は耐圧性のあるものを使い、破損防止のため安全弁をつける |
アルキルアルミニウム | ジエチルアルミニウムクロライド | (C2H5)2AlCl | 無色の液体 | ※トリエチルアルミニウムと同様 | ※トリエチルアルミニウムと同様 |
アルキルアルミニウム | エチルアルミニウムクロライド | C2H5AlCl2 | 無色の液体 | ※トリエチルアルミニウムと同様 | ※トリエチルアルミニウムと同様 |
アルキルアルミニウム | エチルアルミニウムジクロライド | C2H5AlCl2 | 無色の液体 | ※トリエチルアルミニウムと同様 | ※トリエチルアルミニウムと同様 |
アルキルアルミニウム | エチルアルミニウムセスキクロライド | (C2H5)3Al2Cl3 | 無色の液体 | ※トリエチルアルミニウムと同様 | ※トリエチルアルミニウムと同様 |
アルキルリチウム | ノルマルブチルリチウム | C4H9Li | 黄褐色の液体 | ・空気に触れると酸化反応を起こし、白煙を生じて自然発火する。 ・水、アルコール類、アミン類などと激しく反応して可燃性のブタンを発生する。 ・その他の危険性は、アルキルアルミニウムと同様。 | ・窒素などの不活性ガスを封入して貯蔵して空気や水と絶対に接触させない。 ・その他はアルキルアルミニウムと同じ |
黄リン | 黄リン | P | 白色または淡黄色のロウ状の固体 | ・空気中に放置すると徐々に酸化され白煙を生じて自然発火し、有毒で腐食性のある十酸化四リンになる。 ・強アルカリ溶液と反応してリン化水素を生じる。 ・光にあたると赤リンに変化し暗色になる。 ・酸化剤、ハロゲン元素、硫黄と激しく反応して発火、爆発の危険性がある。 ・ハロゲン化物と反応して有毒ガスを発生する。 ・皮膚に触れるとやけどの危険性がある。 ・猛毒性を有し、内服により数時間で死亡する。 | ・水中で貯蔵し、空気と絶対に接触させない貯蔵をする。 ・直射日光を避け、冷暗所に貯蔵する。 ・火気、高温体、酸化剤、ハロゲン元素を近づけない。 ・保護具を着用して扱う |
アルカリ金属 | リチウム | Li | 銀白色の金属結晶 | ・水とは常温(20℃)で徐々に、高温では激しく反応して水素を発生する。 ・塊状の場合は融点以上の加熱により発火するが、粉末状の場合は常温(20℃)でも発火する | ・水分との接触を避ける。 ・酸、ハロゲン元素との接触を避ける。 |
アルカリ土類金属 | カルシウム | Ca | 銀白色の金属結晶 | ・水とは、常温(20℃)では徐々に高温では激しく反応して水素を発生し、水酸化カルシウム(消石灰)を生成する。 | ・水分およびハロゲン元素との接触を避ける。 ・酸化剤との混合を避ける。 ・酸、アルカリとの接触を避ける。 |
バリウム | Ba | 銀白色の金属結晶 | ・水とは激しく反応して水素を発生し水酸化バリウムを生成する。 ・常温でハロゲン元素と反応してハロゲン化バリウムを生成する。 | ・水分との接触を避ける。 ・水分との接触を避ける。 ・酸、ハロゲン元素との接触を避ける。 | |
有機金属化合物 | ジエチル亜鉛 | ZN(C2H5)2 | 無色の液体 | ・空気中で容易に酸化され自然発火する。 ・水、アルコール、酸と反応して可燃性のエタンを発生する。 ・ハロゲン化物と激しく反応して有毒ガスを発生する。 | ・自然発火の危険性があるため水分や酸との接触を避ける。 ・ハロゲン化物との接触を避ける。 |
金属の水素化物 | 水素化ナトリウム | NaH | 灰色の結晶 | ・水と激しく反応して発熱し水素を発生して自然発火の危険性がある。 ・二酸化炭素やハロゲン元素とも反応する。 ・酸化剤との混合、接触により発熱して発火の危険性がある。 ・高温面や炎に触れると分解や酸化により有毒なアルカリ性の煙を生成する。 | ・酸化剤、水分、ハロゲン元素との接触をさける。 ・窒素などの不活性ガスを封入、または鉱物油中で貯蔵し、空気や水とは接触させない。 |
金属のリン化物 | リン化カルシウム | Ca3P2 | 暗赤色の固体または結晶性粉末 | ・水や弱酸と反応して分解し、有毒で可燃性のリン化水素を発生する。 ・燃焼することで有毒で腐食性のある十酸化四リンを発生する。 ・強酸化剤と激しく反応し、火災や爆発の危険性がある。 | ・水分、酸、強酸化剤と接触させない。 ・容器は密封して冷暗所に貯蔵する |
カルシウムまたはアルミニウムの炭化物 | 炭化カルシウム | CaC2 | ・水とは常温(20℃)で反応して発熱し、可燃性のメタンを発生して水酸化アルミニウムになる | ・水分、湿気を避け、乾燥した場所に貯蔵する。 ・水分、湿気を避け、乾燥した場所に貯蔵する。 ・必要に応じて、窒素などの不活性ガスを封入して貯蔵する。 ・金属製のドラムに貯蔵できる。 | |
塩素化ケイ素化合物 | トリクロロシラン | SiHCl3 | 無色または白色の結晶 | ・水と反応して発熱し、可燃性のアセチレンを発生して水酸化カルシウム(消石灰)になる。 ・アセチレンは燃焼範囲が広く、銅、銀、水銀と爆発性物質(アセチリド)をつくる。 ・高温で窒素と反応すると石灰窒素を生成する。 | ・水分、湿気を避け、乾燥した場所に貯蔵する。 ・窒素などの不活性ガスを封入して貯蔵する。 |
品名 | 危険物 | 比重 | 融点(℃) | 引火点(℃) | 発火点(℃) | 沸点(℃) | その他の性質 |
カリウム | カリウム | 0.9 | 64℃ | - | - | 774℃ | ・強い還元性を有し、酸化されやすい物質。 |
ナトリウム | ナトリウム | 0.97 | 98℃ | - | - | 883℃ | ・カリウムと同様で強い還元性を有し、酸化されやすい物質。 |
アルキルアルミニウム | トリエチルアルミニウム | 0.83 | -46℃ | - | - | 187℃ | ・空気に触れると酸化藩王を起こし自然発火する。 |
ジエチルアルミニウムクロライド | 0.97 | -74℃ | - | - | 214℃ | ・トリエチルアルミニウムとほぼ同様の性質 | |
エチルアルミニウムジクロライド | 1.23 | 32℃ | - | - | 194℃ | ・トリエチルアルミニウムとほぼ同様の性質 | |
エチルアルミニウムセスキクロライド | 1.10 | -21℃ | - | - | 212℃ | ・トリエチルアルミニウムとほぼ同様の性質 | |
アルキルリチウム | ノルマルブチルリチウム | 0.84 | -53℃ | - | - | 194℃ | ・空気に触れると酸化反応を起こして自然発火する。 |
黄リン | 黄リン | 1.8 | 44℃ | - | - | 281℃ | ・ニラに似た不快臭がある。 ・危険物第三類の中で自然発火性のみの性質を持つ。 |
アルカリ金属 | リチウム | 0.5 | 180℃ | - | - | 1342℃ | ・禁水性のみの性質を持つ。 |
アルカリ土類金属 | カルシウム | 1.60 | 845℃ | - | - | 1494℃ | ・空気中で熱するとオレンジ色の炎を出して燃え酸化カルシウムになる。 |
バリウム | 3.6 | 727℃ | - | - | 1850℃ | ・空気中で加熱すると黄緑色の炎を出して燃え酸化バリウムになる。 | |
有機金属化合物 | ジエチル亜鉛 | 1.21 | -30℃〜-28℃ | - | - | 118℃ | ・ジエチルエーテル、ベンゼンなどの有機溶剤に溶ける。 |
金属の水素化物 | 水素化ナトリウム | 1.4 | - | - | - | 800℃ | ・常温では安定しているが、高温ではナトリウムと水素に分解する。 |
水素化リチウム | 0.82 | - | - | - | 600℃ | ・常温では安定しているが、高温ではリチウムと水素に分解する。 | |
金属のリン化物 | リン化カルシウム | 2.51 | - | - | - | 1600℃ | ・それ自体では不燃性であるが、、水や酸と反応して分解しリン化水素を発生し発火することがある。 |
炭化物 | 炭化カルシウム | 2.2 | - | - | - | 2300℃ | ・常温では安定しておりそれ自体は不燃性。 |
炭化アルミニウム | 2.37 | - | - | - | 2200℃ | ・常温では安定。 | |
塩素化ケイ素化合物 | トリクロロシラン | 1.34 | - | -28〜-6℃ | - | 32℃ | ・引火性を有し、常温で発火する危険性がある。 |
危険物の性質 |
≫可燃性で自己反応性の個体または液体 |
≫有機化合物のものが多い |
≫比重は1より大きい |
≫分子内に酸素を含有し、自己燃焼性を有するものが多い |
≫燃えやすく、燃焼速度が早い |
≫加熱、衝撃、摩擦などにより、発火・爆発する |
≫空気中に長時間放置すると分解し、自然発火するものがある |
≫引火性を有するものがある |
≫金属と反応して爆発性の金属塩を生成するものがある |
危険物の貯蔵取扱 |
≫加熱、衝撃、摩擦などを避ける |
≫火気、高温体を近づけない |
≫日光、紫外線を避ける |
≫分解しやすいものは、特に室温、湿気、通風に注意する |
≫一般に容器は密栓して、通風のよい冷暗所に貯蔵する |
≫エチルメチルケトンパーオキサイドの貯蔵容器は、密栓せず、通気性を持たせる |
≫貯蔵場所には必要最小限の量を置く |
≫廃棄する場合は、小分けして、危険物の性質に応じた安全な方法で処理する |
危険物の品名 | 危険物の物質 | 化学式 | 形状 | 危険物の性状・危険性 | 貯蔵・取扱 |
有機過酸化物 | 過酸化ベンゾイル | 白色の粒状結晶 | ・乾燥すると爆発の危険性がある。 ・常温20℃では安定しているが加熱して100℃前後で白煙をだして分解する。 ・水に溶けないが、ベンゼン・エーテルなどの ・濃硫酸、硝酸などの強酸やアミン類などと接触すると燃焼・爆発のおそれがある。 | ・有機物や強酸類との接触を避け、乾燥した状態では取り扱わない。 ・加熱、摩擦、衝撃、火気、日光を避けて換気のよい冷暗所に貯蔵する。 | |
エチルメチルケトンパーオキサイド | 無色透明で油状の液体 | ・布や酸化鉄と接触すると分解する。 ・直射日光。衝撃などで分解し発火する。 ・特異臭がある。 ・水には溶けないがジエチルエーテルなどの有機溶剤には溶ける。 | ・容器は密栓せず、蓋に通気性を持たせて貯蔵する。 ・可塑剤で希釈して取り扱う。 | ||
過酢酸 | 無色の液体 | ・引火性を有し強い刺激臭がある。 ・水、アルコール、ジエチルエーテル、硫酸によく溶ける。 ・110℃まで加熱すると発火・爆発する。 | ・水で希釈して取り扱う。 ・その他は過酸化ベンゾイルと貯蔵・取扱は同じ | ||
硝酸エステル類 | 硝酸メチル | 無色透明の液体 | ・引火点は15℃で常温(20℃)より低く爆発しやすい。 ・直射日光で分解し、発火の危険性がある。 | ・火気厳禁 ・直射日光、加熱、摩擦、衝撃を避ける。 | |
硝酸エチル | 無色透明の液体 | ・引火点は10℃で引火性を有し爆発の危険性がある。 ・直射日光で分解し、発火の危険性がある。 | ・火気厳禁 ・直射日光、加熱、摩擦、衝撃を避ける。 | ||
ニトログリセリン | 無色の油状の液体 ・有毒 | ・水にはほとんど溶けないが、有機溶剤にはよく溶ける。 ・8℃で凍結して爆発の危険性がある。 | ・加熱、衝撃、摩擦などを避ける。 ・容器は密栓して換気のよい冷暗所に貯蔵する。 | ||
ニトロセルロース(硝化綿) | 無味無臭の固体 | ・空気中に長時間放置すると分解して一酸化窒素(NO)を発生し自然発火する。 ・窒素含有量が増加するほど爆発性が増す。 | ・エタノールまたは水で湿らせ容器を密栓して貯蔵する。 | ||
ニトロ化合物 | ピクリン酸 | 黄色の結晶 | ・水・アルコール・アセトン・ジエチルエーテルなどの有機溶剤に溶ける。 ・金属と反応して ・火薬の原料に用いられる。 | ・金属との接触を避ける。 ・乾燥状態では危険性が増すため、水で湿らせて貯蔵する。 | |
トリニトロトルエン | 淡黄色の結晶 | ・酸化されやすい物質と混合すると衝撃などで爆発の危険性がある。 | ・火気、打撃、衝撃、摩擦をさける。 | ||
ニトロソ化合物 | ジニトロソペンタメチレンテトラミン | 淡黄色の粉末 | ・水、ベンゼン、アルコール、アセトンにわずかに溶ける。 ・加熱により約200℃で分解してホルムアルデヒド、アンモニア、窒素を生成する。 ・酸や有機物と混合すると、発火の危険性がある。 | ・酸や有機物との接触をさける | |
アゾ化合物 | アゾビスイソブチロニトリル | 白色の結晶性粉末 | ・水に溶けにくいが、アルコール・ジエチルエーテルには溶ける。 ・融点以上に加熱すると窒素、シアンガスを生成して分解する。 ・毒性があり目や皮膚を侵す | ・可燃物、有機物との接触をさける。 | |
ジアゾ化合物 | ジアゾジニトロフェノール | 黄色の不定形粉末 | ・水にほとんど溶けないが、アセトンなどの有機溶剤には溶ける。 ・固体は不安定で加熱などにより簡単に爆発する。 ・光によって褐色に変色する。 | ・水、または水とアルコールの混合液の中で保存する。 | |
ヒドラジンの誘導体 | 硫酸ヒドラジン | 白色の結晶 | ・還元性が強く酸化剤と激しく反応する。 ・アルカリと反応して有毒なヒドラジンを遊離する。 ・融点以上に加熱すると分解して、アンモニア、二酸化硫黄、硫化水素、硫黄を生成する。 | ・酸化剤、アルカリ、可燃物との接触を避ける。 ・容器は密栓して換気のよい冷暗所に貯蔵する。 | |
ヒドロキシルアミン | ヒドロキシルアミン | 白色の結晶 | ・水酸化ナトリウムのような強アルカリには酸として反応して塩を生成する。 ・室温で、湿気、二酸化炭素によりで急速に分解して窒素酸化物を生成する。 ・水、アルコールによく溶ける。 ・水溶液は鉄イオンなどの金属イオンが混入すると、分解触媒となり爆発の危険性がある。 | ・金属イオンを混入させない。 ・冷暗所に貯蔵する。 | |
ヒドロキシル塩類 | 硫酸ヒドロキシルアミン | 白色の結晶 | ・水によく溶けるが、エーテル・アルコールにはほとんど溶けない。 ・アルカリ性の物質と激しく反応する。 ・粉塵爆発の危険性がある。 ・強い還元剤で、酸化剤や金属粉末などと激しく反応する。 ・加熱や燃焼により有毒な二酸化窒素と二酸化硫黄を発生する。 | ・粉塵爆発の危険性があるため、粉塵の吸入を避ける。 ・乾燥した場所に貯蔵する。 | |
塩酸ヒドロキシルアミン | 白色の結晶 | ・115℃以上に加熱すると、爆発の危険性がある。 ・その他は硫酸ヒドロキシルアミンと同じ。 | ・硫酸ヒドロキシルアミンと同じ貯蔵・取扱い。 | ||
〇その他のもので政令で定めるもの | 金属のアジ化物:アジ化ナトリウム | 無色の板状結晶 | ・アジ化ナトリウム自体に爆発性はないが、酸と反応して有毒で爆発性のアジ化水素を発生する。 ・加熱すると300℃で窒素とナトリウムに分解する。 ・水と重金属に反応して爆発性のアジ化物を生成する。 ・皮膚に触れると炎症を起こす。 | ・酸、重金属と一緒に貯蔵しない。 | |
硝酸グアニジン:硝酸グアニジン | 白色の結晶 | ・水、アルコールによく溶ける。 ・可燃物や有機物、還元性物質と接触すると発火する。 | ・可燃物、有機物、還元性物質との接触を避ける。 |
有機過酸化物の性状・特徴 |
・-O-O-結合を有するため不安定であり低い温度で分解して発火する |
・強力な酸化作用がある |
・高濃度のものは、爆発の危険性が高い |
・強酸や酸化されやすい物質と接触すると、燃焼、爆発の危険性がある |
・熱に対して不安定で、直射日光などにより分解して爆発する |
・乾燥状態で取り扱わない |
硝酸エステル類の性状・特徴 |
・硝酸とアルコールからできるエステル類を硝酸エステル類とよぶ |
・空気中で自然分解して窒素酸化物(一酸化窒素や二酸化窒素)を発生する |
・有機溶剤に溶け、引火性を有するものがある |
・ニトロセルロースは空気中に長時間放置すると自然発火の危険性がある |
硝酸エステル類の性状・特徴 |
・分子中に3個のニトロ基を有し、火薬の原料に用いられる |
・発火点は100℃より高い |
・ジエチルエーテルに溶ける |
・ピクリン酸は金属と反応して爆発性の金属塩を生成する |
品名 | 危険物 | 比重 | 融点(℃) | 引火点(℃) | 発火点(℃) | 沸点(℃) | その他の性質 |
有機過酸化物 | 過酸化ベンゾイル | 1.3 | 103℃〜105℃ | - | 125℃ | - | ・強い酸化作用がある ・無臭 |
エチルメチルケトンパーオキサイド | 1.12 | -20℃ | 72℃ | 176℃ | - | ・強い酸化作用がある ・特異臭 | |
過酢酸 | 1.2 | 0.1℃ | 41℃ | 200℃ | 105℃ | ・強い酸化作用がある ・強烈な刺激臭 | |
硝酸エステル類 | 硝酸メチル | 1.22 | -82℃ | 15℃ | - | 66℃ | ・甘味と芳香がある |
硝酸エチル | 1.11 | 13℃ | 10℃ | - | 87℃ | ・甘味と芳香がある | |
ニトログリセリン | 1.60 | 13℃ | - | - | 160℃ | ・甘味がある ・有毒 | |
ニトロセルロース | 1.7 | - | - | 160℃〜170℃ | - | ・無味無臭 | |
ニトロ化合物 | ピクリン酸 | 1.8 | 122℃〜123℃ | 150℃ | 300℃〜320℃ | 255℃ | ・毒性がある ・水溶液は強酸性 ・火薬の原料に用いられる |
トリニトロトルエン | 1.6 | 80℃ | - | 230℃ | - | ・日光にあたると茶褐色に変わる ・TNT火薬に用いられる | |
ニトロソ化合物 | ジニトロソペンタメチレンテトラミン | 1.45 | 255℃ | - | - | - | ・約200℃で分解してホルムアルデヒド、アンモニア、窒素を生成 |
アゾ化合物 | アゾビスイソブチロニトリル | 1.1 | 105℃ | - | - | - | |
ジアゾ化合物 | ジアゾジニトロフェノール | 1.63 | 169℃ | - | 180℃ | - | ・光によって褐色に変色 |
ヒドラジンの誘導体 | 硫酸ヒドラジン | 1.37 | 254℃ | - | - | - | ・光によって褐色に変色 |
ヒドロキシルアミン | ヒドロキシルアミン | 1.20 | 33℃ | 100℃ | 130℃ | 58℃ | ・還元性が強い |
ヒドロキシルアミン塩類 | 硫酸ヒドロキシルアミン | 1.9 | 170℃ | - | - | - | ・強い還元剤 |
塩酸ヒドロキシルアミン | 1.67 | 152℃ | - | - | - | ・金属を腐食する | |
金属のアジ化物 | アジ化ナトリウム | 1.8 | 300℃ | - | - | - | ・約300℃で窒素とナトリウムに分解 |
硝酸グアニジン | 硝酸グアニジン | 1.44 | 約215℃ | - | - | - | ・強酸化剤 |
危険物の品名 | 危険物の物質 | 化学式 | 形状 | 危険物の性状・危険性 | 貯蔵・取扱 |
過塩素酸 | 過塩素酸 | 無色の発煙性液体 | ・空気中で発煙する ・水溶液は強酸性 ・密閉した容器にいれて貯蔵しても次第に黄変し、分解生成物が触媒となり分解をし続ける ・水を加えると音を発して発熱する ・水溶液は強酸性の為、金属・非金属を酸化し、腐食する ・蒸気は強い腐食性がある。 | ・可燃物や有機物、還元性物質、金属との接触を避ける。 ・容器は密栓して通風のよい乾燥した冷暗所に貯蔵する。 | |
過酸化水素 | 過酸化水素 | 無色の粘性のある液体 | ・分解すると発熱する ・不安定な物質で一定濃度以上になると分解して水と酸素を発生させる、熱や光にあてると水と酸素に分解する ・アルカリ性のアンモニアと接触すると爆発する ・分解を抑制するため安定剤としてリン酸・尿酸・アセトアニリドが使用される ・過酸化水素の3%の水溶液に安定剤を加えたものは、医療用の消毒剤として利用されオキシドール・オキシフルと呼ばれる | ・分解して酸素を発生するため、容器は密栓せず、穴の開いた栓をして通気性を保つ。 | |
硝酸 | 硝酸 | 無色の液体 | ・銅・銀・水銀などの金属と反応して水素・窒素酸化物を生成する。 ・日光や加熱によって有毒な二酸化窒素を生じ黄褐色になる ・アンモニアと接触すると硝酸アンモニウムを生成し爆発する危険性がある ・鉄、ニッケル、クロム、アルミニウムは希硝酸には溶けるが濃硝酸にはとけない | ・容器は密栓して湿気の少ない換気のよい冷暗所に貯蔵する。 ・濃硝酸はステンレス鋼・アルミニウム製などの容器に貯蔵する。 ・流出した場合はソーダ灰などで中和する。 | |
発煙硝酸 | - | 赤色・赤褐色の発煙性液体 | ・硝酸より酸化力が強い ・空気中で有毒な褐色の二酸化窒素の蒸気を発生させる ・その他は硝酸とほぼ同じ | ・硝酸と同じ | |
ハロゲン間化合物 | 三フッ化臭素(BrF | - | 無色の発煙性液体 | ・空気中で発煙する ・水と反応して有毒なフッ化水素を生成する ・フッ素原子(F)を多く含むほど反応性が強く、危険性が高くなる ・金属・非金属を酸化してハロゲン化物を生成する | ・水溶液は腐食性が強くガラスをおかすため、ガラス製の容器は使用しない。 ・消化には水系消火剤は使用せず乾燥砂等・リン酸塩類等の粉末消火剤を用いる。 ・二酸化炭素/ハロゲン化物の消火剤には効果がない |
五フッ化臭素(BrF | - | 無色の発煙性液体 | ・沸点が41℃で気化しやすい ・水と反応して有毒なフッ化水素を生成する ・三フッ化臭素よりフッ素原子(F)を多く含むため多くの元素や化合物と反応する ・金属・非金属を酸化してハロゲン化物を生成する | ・三フッ化臭素と同じ | |
五フッ化ヨウ素(F | - | 無色の発煙性液体 | ・水と反応して有毒なフッ化水素およびヨウ素酸を生成する ・酸または酸性蒸気に触れると猛毒のフッ化水素を生成する。 ・三フッ化臭素よりフッ素原子(F)を多く含むため多くの元素や化合物と反応する ・金属・非金属を酸化してハロゲン化物を生成する | ・三フッ化臭素/五フッ化臭素と同じ |
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